『差別化』という言葉を聞いたことがありますか?
私の教室も「差別化」するために、お花以外の何かを導入すべきでしょうか?
お花以外のもの?例えば?
この間、お茶会で会った方が、お片付け×数秘でお仕事しているっておっしゃってたので。
私も何か取り入れた方がいいのかな、と思って。
こんな感じのことを考える方が結構いるなー感じています。
『差別化』とはマーケティング用語で、その言葉通り、『他との違いを出す戦略』のことです。
ですが、他との違いを出すために間違った方向に行ってしまっているんじゃないかな…と感じることがよくあります。
それは『差別化』をたいそうなものと考えすぎていることが理由かなーと思います。
今回の投稿を読んでいただければ、選ばれる教室になるために、あなたにもできることはたくさんあるってことを感じてもらえると思います。
差別化の例をわかりやすく挙げるために少し古いお話も出てくるかもしれません。
前提として、
『お花のレッスンを受けたい』生徒さんを増やすためにする戦略としての差別化
という視点で考えていきます。
『差別化』のよくあるパターン1 -機能を向上させる
一番簡単なのは、『レベルを上げる』ことです。
モノがあまりない時代とか、新しいサービスが生まれたときとかに有効な手段です。
炊飯器がいい例かなと思うのですが、ただご飯が炊けるのではなくて『おいしく炊ける』というもの。
内釜が分厚いとか陶器で出来ているとか、いろいろな戦略がありましたよね。
私たちのようなお花のレッスン業では、この方法ではその差を感じてもらうのはなかなか難しいところです。
やるとしたら、「巷では見られない珍しくて素敵なお花を使っている」といった感じになりますね。
こだわりとして採用をするのは効果的だと思うのですが、パッと見で新規のお客様を惹きつけるのはなかなか難しいかもしれません。
『差別化』のよくあるパターン2 -機能を増やす
『機能を増やす』というものもあります。
電子レンジにオーブン機能が付いたり、油を落とす機能が付いたり、といったものですね。
このやり方を教室業に当てはめると、ちょっとした間違いが起きがちです。
例えばなのですが、先生がお花の技術と共に、お菓子の技術も持っているとしましょう。
「レッスン後のティータイムに手作りのお菓子をお出しします。レシピもお持ち帰りください」といった感じの教室にしたとします。
これは差別化でしょうか。
一度考えてほしいのは、あなたが生徒さんに提供したいのは、
お花のレッスンですか?
お菓子のレシピですか?
という事なのです。
それぞれを目的とした生徒さんが集まれば、1.5倍の人数が集まるかもしれません。
ですが、回数を重ねていくと…、お菓子にしか興味がない人は飽きが来るでしょうし、あなた自身もちむなしさを感じてくると思うのです。
あなたが力を入れたいのが「お花のレッスン」であるとするならば、それが目的じゃない生徒さんの熱のなさを感じるのは不本意ではありませんか?
『差別化』のよくあるパターン3 -機能を減らして単純化する
モノがあふれてきた時代に現れたのが、逆に『機能を減らす』という戦略です。
多機能になってしまった電子レンジですが、使いこなせない人向けに、逆に「単機能レンジ」に力を入れる企業も現れました。
『差別化』というと機能や特徴をプラスしていきがちですが、引くのも一つの手です。
教室業で言うと、私たちの教室があえて「ティータイムはしません」と謳ったことがあげられるかな。
今はそうでもないですが、うちの教室ができた頃は、サロネーゼが流行っていまして。
レッスンの後はおしゃべりしながらティータイム♪が割と普通でした。
にこはなの先生である中村は、おしゃべりがあまり得意ではないのもあって、「ティータイムなし」宣言をしています。
その結果、「前の教室ではそういうのが煩わしかった」という生徒さんが少なからずいらっしゃいました。
今レッスンの中でしていることで、自分があまり好きではないものを省く、というのも差別化の一つになりうるのです。
個人の教室業における『差別化』は選ばれる特徴をつくること
ここまでよくある差別化についてみてきましたが、主に企業がよくとられている戦略です。
では、私たち個人の教室がとるべき『差別化』戦略はどんなものでしょうか?
それは…ズバリ! 『自分らしさを出すこと』です!
あなたがどんな人間で
どんなことが好きで
どんな経験をしてきて
どんなこだわりを持っていて
‥‥
そして、そんな自分がやっている教室だから、
どんな未来を提供できて
どんな人に来てほしくて
どんなレッスンをしていて
‥‥
と言ったそれらすべてが、他の教室との違いになるのです。
ね。思ってる以上に単純でしょ。
えー。そんな簡単でいいんですか?って声が聞こえてきそうですが…
ただし。一つだけ気を付けるべきとがあります。
そうか!私は私でいいんだ。で終わってはいけません。
それらをしっかり発信していかなければ、お客様に伝われませんよね。
ホームページ、ブログ、SNS。
いろいろな場所でどんどん発信していってください。しつこいぐらいに。
自分のこと、きちんとわかっていますか?
『差別化』についてお話してきましたが、思っていたよりずっと簡単な事でしたよね。
何も足さなくていいんです。そのままのあなたで。
ただ、みなさんが思っているよりも、みなさんは自分のことってわかっていません。
「私には何もない」って思っている人がとても多いですが、実は、あなたはすでにたくさんのものを持っています。
ただ気づいていないだけなのです。
だから、自分自身の棚卸をしっかりし、第三者の目線で、自分か気づいていない「自分が持っているもの」を発掘するのがベストです。
どんな方法で?と思った方は、お気軽にご相談くださいねー