かなーリ前に放送されていた「トリック」というドラマ。ご覧になられたことはありますか?
その中で、阿部寛が空手の有段者だと言っていて、それが通信講座で取得したのだ、というくだりがあります。
これは、笑うポイントがあったわけですが、いまやそれも全然あり得る話になってきてますね。(年齢がばれますな)
最近、お花の教室業界でもレッスンのオンライン化が増えてきてます。
私もオンラインにするべきなのでしょうか。
さろ恵さんは、オンラインでレッスンしたいのかな?
したくはないです。直接みなさんにお会いしてレッスンするのは楽しいですし。
でも、みんながそうしているし、「オンライン化しないとダメ!」なんて情報を見かけると焦ってしまって。。。
どこの業界でも、同じような気持ちになっている人は、たくさんいそうですね。
今回は、ちょっとオンライン化することのメリットやデメリットを上げながら、自分はどうするべき?を考えてみましょう。
オンラインで講座やレッスンをすることのメリット
このような社会状況においては対面で、しかも大人数で集まることのリスクを避けなければならない。ということで、ここ2年ぐらいの間に、ものすごい勢いでオンライン化が進みました。
様々なことがオンラインになり、リアルでは敷居が高くて行けなかった講座をのぞくことができたり、これまでなら遠くて行けないとあきらめていたものに参加することができたりするようになました。
それによって、これまでは得られなかった知識が得られたり、画面ごしとはいえ、出会えるはずがなかったような人との出会いがあったりとメリットはたくさんありますよね。
また、わざわざ外に出て、電車に乗ったりして移動する必要がなくなり、時間的にも金銭的にも節約にもなって、もういいこと尽くし!ですね。
主催する側から見ても、移動の必要がなくなったり、会場費がかからなかったりと、やっぱりコストの面で大きなメリットがあるので、オンライン化って素晴らしい!と言えます。
でも、ちょっと考えてほしいのです。
つまりですよ。
これらのことって、そもそもリアルでやる必要があったのか?って話です。
単純に講師の話を聞いて、学ぶ。
それだけなら、社会状況が云々は関係なくて、そもそもオンラインでよかったってことです。
リアルで講座やレッスンをすることのメリット
一見、いいこと尽くしのオンライン化。デメリットなんかあるのでしょうか?
実はあるんですよね。
先ほど言った、「わざわざ時間とお金をかけて電車に乗って、会場に行くこと」によって、
- その移動の中で「よし。やるぞ!」と学ぶことに対して向き合う気持ちを作ったり
- 会場の周りの人のやる気に満ちたエネルギーを受け取ったり
- ここまで来たのだから、きちんと身につけるぞ、という覚悟が芽生えたり
- 自分と価値観の合う出会いがあったり
- 講師との相性を肌で感じることができたり
と実は、リアルならではのメリットってけっこうあるんです。
もちろんこれらのことは、何のレッスン・講座をするのか?によって、変わってきます。
話や画像で伝えられるような理論的なものだったり、お話しすることがメインのものであれば、オンラインでも十分であるという場合もあると思います。
お花のレッスンのオンライン化は可能なのか?
それでは、私たちがやっているお花のレッスン。
これはオンラインで実施することは、可能だと思いますか?
ちょっと考えてみてください。
・・・・・・(チッチッチッチッ)
どうでしたか?
私が思うにですが、立体物を取り扱うレッスンで伝えたいことは、画面越しという平面での世界では表現できないと思っています。
フラワーアレンジメントが難しい理由の一つは、立体物であり、奥行きというものを大切にしないと表現できない、という点にあると思いませんか?
リアルで見ると美しいアレンジメントが、写真に撮ったら、その美しさが表現できなくてがっかりした、なんて経験はありませんか?
私たちの目は2つあることによって、物体を立体的にとらえることができています。
つまり今見ているものと平面で撮影したものは、同じ用にはなりえないんですよね。
それともう一つ。これもまたフラワーアレンジメントが難しい理由としてあげられる、お花というのは生き物であり、二つとして同じ色・形・大きさのものがない、という点でもオンライン化は難しいと思っています。
全く同じ花材が共有できない状況で、画面越しに教えるのは至難の業、だと思いませんか?
もし、アレンジメントの立体感とかそういうことを重視して教えていないタイプの教室でしたら、オンラインでも行けるのかもしれません。
でも、きちんと生徒さんと目の前のお題となる花材に、一緒に取り組むというレッスンの姿勢をとっている先生なら、絶対リアルのレッスンのほうがいいはずなのです。
お花の教室のレッスンにオンライン化は必要か?についてのまとめ
オンラインでレッスンする=全国から生徒さんが集まる
って単純に考えていませんか?
逆にですよ。
もし、遠くて通えなかったネームバリューのある教室のレッスンがオンラインで受けられるとなったら、その人たちはあなたの教室を選ぶでしょうか?
チャンスが全国に広がるということは、逆にライバルも全国にある教室になるということ。むしろライバルが増えるという事でもあるのです。
オンラインでできるということは、始めからオンラインで済む内容だったということ。
「私はリアルで伝えられることしかレッスンしていません。」
と強気で言い切るぐらいのプライドをもって、教室を運営していきましょう。
そうですよね。
情報に振り回されずに、自分が大切にしていることを忘れずに伝えていきたいと思えてきました。
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