先日「花こころマスターコース」に入会された方は、若い頃に資格取得コースで学び、その先生についてさまざまな学びをしつつ、10年ぐらい講師のサポートをしていた方です。
当時から、その先生に「教室を開いたら?」と勧められていたそうですが、どうしてもその気にはなれなかったらしいのです。
その理由を尋ねたところ、あんなに長い間習っていたのにもかかわらず、今一つ上手になっている、そして理解できたという感触が得られなかったと言うのです。
これを読んでいらっしゃる方の中にも、長くお花を習っているのに上手になれないと思っている方がいらっしゃるかもしれません。
そして、その理由を「私にはセンスがないんだ」とか「理解力がないからだ」という風に自分の能力が足りないからだと思ってしまっているかもしれません。
そんなあなたにお伝えしたいのです。

あなたは決して悪くはありません!!
今回の記事を読めば、この言葉の意味が分かると思います。
上手になったと感じられない理由は教え方にある-資格取得レッスンの場合
資格取得講座というものには、カリキュラムがあります。そして、それに対するマニュアルも存在します。
つまり「これをこういう風にできたら、正解」というものがあるわけです。
『それが規定通りにできている=資格取得できる』という仕組みになっています。
「規定通りにできること」が大切になってくるわけですから、先生もそれをそのまま伝えているのだと思います。
極端に言うと、その既定のものがどうしてそうである必要があるのか、どうしてそれが正解なのかを説明できなくても、先生にはなれるのです。
先生自身が
そこに疑問をもって、どうしてなのかを突き詰めてきたのか
それとも
「こういうものなのね」と理解して終わっているのか
先生ご自身の性質によって教え方というものは変わってくるということになります。
(さらにその先生が習っていた方の教え方がどうだったか?とたどっていくと…)
結果、決められた通りにやるという形でレッスンしていることが多いのではないかなぁと思います。
上手になったと感じられない理由は教え方にある-楽しむレッスンの場合
資格取得が目的ではないレッスンの場合は、その先生の感性のみでレッスンしていることがとても多いです。
例えばですが、花材選び一つとっても、
生徒さんがデザインしやすい花材を組み合わせるという視点をもって選んでいる先生と、
先生ご自身の好みで揃えている場合があります。
それはつまり、生徒さんのレベルを考えて、上達できるようにと考えているのか、私が選んだ花材を楽しんでと考えているのかによって変わってくるという事です。
どちらが正しいというわけではありません。
生徒さんの成長することが喜びでレッスンをしている先生と、自分が選ぶ花材と触れ合いたいというファンのためにレッスンをしている先生がいるってだけのことです。
つまりはあなたの目的に合った教室でないと、うまくなれない自分はダメだという気持ちになってしまうのです。
本人が求めていることの違い-あなたがもともともっている性質
もう一つ大きいのが、本人が持っている性質によるものです。
「うまくならない・・・」と感じているあなたは、「上手になりたい」という向上心を持った前向きな方。
そんなあなたは、あなたの気持ちに応えようとしてくれる先生を探すべきなのです。
先生ご自身がかつて同じ悩みをもっていて、それを解決したくて取り組んだことがある先生ですね。
カリキュラムをこなしたいという先生や私の選ぶお花を提供する場にしたいと考えている先生とは相性が悪いわけです。
どんな先生でも良いも悪いもなく、知りたいことが知りたいあなたには、深く知らなくてもできると考えている先生とは相性が悪いってそれだけなのです。
何年習ってもうまくならないと感じている方へ-まとめ
冒頭でお話した生徒さん。
にこはなに習いに来てどうなったかというと…
「どこが分からなかったのかがわかったので、楽しいです」とめをキラキラさせてレッスンされています。
長年知りたかった謎が解けて、「だからうまくなれなかったんだ」という理由についても気づきがあったようです。
私たちもそのお話を聞いて、どんなに長く習っていたとしても、知りたいことが分からないってことがあるんだということを知りました。
そして、知りたかったことがわかる、できない理由が分かるってことが、とてもうれしいことなのだと彼女の様子を見ていて感じたのです。
もしかして、うまくなれない、わからないところが分からない…。その理由をご自身の中にあると思っているかもしれませんが、自信をもって言います。
あなたは悪くありません。
すべては相性です。
あなたの抱いているわからないことが分からないもやもやや、謎を解きたいのに解く方法が分からないのであれば、教室を変えてみてください。
たくさんの教室があります。どんどん体験教室に行って、質問してみましょうよ。
きちんと質問に対して、ぼやっとではなく応えようとしてくれる先生があなたにピッタリの先生のはずです。
もし話をはぐらかしたり、ちょっとムッとした顔をする先生だったら、やめておいた方が無難だと思います。
楽しい花生活を。