以前の投稿で、お花屋さんでよく見かけるアレンジメントはギフトフラワーだよ~というお話をしましたよね。
“ギフトフラワー”って言われても、「人に贈るための花」ってことはなんとなくわかるんだけれど、いったいどんなもののこと?
という疑問がわくのではないかと思います。
(私も以前はよくわかりませんでした~)
今回はそれにお応えしましょう。
「ギフトフラワー」というのは、ころっとしたかたちが多いです。それはなぜ?
近所のお花屋さんでアレンジメント売り場を見てみてください。
だいたいこんな感じのものが多くないですか?
ただし、これはにこはなのレッスン作品なので、正式にはギフトフラワーではありません!
なのでこの形だけに注目してくださいね。
この画像の作品は俗にいう「ラウンド型」というものです。
外郭をころっと丸く形作るつくりかたです。
この画像はにこはなの「花はじめレッスン」のものなので、外郭を意識できるような花材に限定して使用しています。そのため、その丸さがよりはっきりしています。
お花屋さんにあるものは足元や背後にグリーンがしっかり入っていたり、華やかな色味のお花とかいろいろな種類の花材を入れてあるので、ここまでザ・マルには見えないかもしれません。
でも、こんな感じのころっとした作りのものが多いはずです。
こういった形のものがなぜギフトフラワーに多いかというと、
・外郭を合わせて花を配置するので、少ない本数でも大きく見せることができる
・外殻がほぼそろっていれば、持ち運んでも形が崩れにくい
からなのです。
つまり、ギフトフラワーに大事なのは、「ボリュームがあって豪華に見えること」と「持ち運んでも形が変わらないこと」なのです。
あなたが人にお花を贈ろうかな~と考えたときに、上記の点は外せないのでは?
その条件に加え、この形は色の配置だけを考えればよいので、わりと簡単にきれいに見えるように作ることができる、ということも理由の一つだと思います。
うちに飾るためのアレンジメントなら「気持ちいい」を大事にした、こんなに自由なスタイルでもよいのです
一方、にこはなでは「おうちに飾るためのすてきなお花」を教えているわけですが、それってどんなの?といえば、とにかく「自分が見ていて気持ちのいい」ことを一番にしたお花なのです。
例えば、初心者さんにまず作れるようになってもらう1焦点アレンジもにこはなスタイルなら
こんな感じになります。
どこが違うの?といえば、
・アレンジメントのルールを守りつつ空間の美も使ったエアリーな感じ
・日持ちはあまり意識せず、カワイイ華奢な花材も使ってしまう
・リビングになじむ派手すぎない配色
って感じでしょうか?
つまり、日持ちは二の次、持ち帰るまでに形が崩れてしまう可能性アリってことです。(自分の力で作っているわけなので、帰ってからまた好きなように修正が可能なのです)
そのお花の個性を生かして気持ちの良いお花生活をしてみませんか?
ぎゅぎゅっとつまったラウンド型のアレンジメントは、初心者さんでもわりと形にしやすいので、そういうレッスンが多いです。
でも、せっかくの変わった形のお花がぎゅーーっと顔を寄せ合ってしまったら、ただの「色の点その1」になってしまいます(涙)
それじゃあ、なんだかかわいそうな気がしませんか?
生産者さんがこだわりをもって大事に作って出荷してくださったお花たち。
そんな子たちの個性をちゃんと生かして使ってあげたい、と思うのです。
せっかくの自分のためのおうちに飾る素敵な花なのだから、お気に入りの花材を使って、自由に、好きなスタイルで活けてみてはいかがでしょう?